寝る時の耳栓は耳によくないの?
就寝時に隣室から聞こえてくる音や、外から聞こえてくる音など雑音が気になって眠れないという経験をお持ちの方は多いと思います。
雑音への対策として耳栓をして寝ているという方もいらっしゃると思いますが、実は就寝時の耳栓は耳のトラブルを引き起こす可能性があります。
耳栓は外界からの音をシャットダウンし、深い睡眠を取る手助けをしてくれることは確かですが、場合によっては通院が必要になるような状態になってしまうこともあるので、耳栓を使う上での影響や危険性を知っておきましょう。
耳栓はたまにしか使わないけど、それでも気を付けた方が良いのかな?
就寝時に耳栓を使うことで耳のトラブルが起こる場合、多くは毎日のように使用するなど耳栓をヘビーユーズしているケースです。
たまにしか使わないという方は、毎回新しい耳栓を使用するなど、清潔に保たれていることにさえ気を付けておけば特段気にする必要はありません。
寝る時に雑音が気になるから耳栓なしでは寝られないよ…。
耳のトラブルも怖いしどうしたらいいの?
雑音対策には耳栓以外の方法もあります。
この記事でもご紹介していきますので、ぜひ試してみてください。
寝る時の耳栓が耳によくない理由
寝る時の耳栓が耳に良くない理由は、ずばり装着時間が長時間になってしまうから。
睡眠時間は人によってバラバラですが、平均的には6~8時間ほど。
睡眠中はあまり長時間装着していると感じないかもしれませんが、時間にすると1日のおよそ3分の1近い時間になります。
その間ずっと耳栓をしていると考えると、かなり長い時間装着しているのが分かるかと思います。
長時間耳栓をしていると何が起こる?
耳の穴に入ってすぐの部分、ちょうど耳栓が触れるあたりから鼓膜までのことを『外耳道』というのですが、耳栓を長時間装着していると外耳道は常に密閉状態になります。
その結果、耳の中はトラブルを起こす原因菌が繁殖をしやすい高温多湿の状態に。
昼間はイヤホンをするという方は、夜だけではなく昼間も耳が密閉状態なので1日中耳が密閉されていることになり特にトラブルが起こりやすい状態になってしまいます。
就寝時の耳栓の危険性
長時間耳栓を装着し、耳が蒸れた状態になると痒みやにおいなどの症状が出てくる場合があります。
また、耳栓によって圧迫されている部分に痛みを感じたり、何度も耳栓やイヤホンを付け外しすることで外耳道が傷ついてしまうことも考えられます。
耳のトラブルを放置するとどうなる?
痒みや痛みなどの症状が出ているにも関わらず放置していると『外耳炎』や『外耳道真菌症』といった耳の病気につながる可能性があります。
外耳道真菌症は真菌(カビ)が皮膚に入り込み、増殖した結果発症する病気で、自然に治癒することはほとんどありません。
外耳炎や外耳湿疹など、外耳の皮膚トラブルが長引くことで耳に傷が付き発症しやすくなると言われていますが、耳かきのし過ぎや、イヤホンや耳栓で長時間密閉状態になることでも発症する可能性があります。
シリコンタイプなら耳への負担を軽減できる!
今回は耳に差し込むプラグタイプの耳栓を使っていることを前提に話をしてきましたが、シリコン耳栓といわれるタイプの耳栓を使うことで、耳への負担を軽減することが出来ます。
シリコン耳栓は粘土のように形を変えられるので、耳のくぼみの形に合わせて耳栓を押し込むことで、耳の穴には負担をかけることなく、音を低減する仕組みです。
プラグタイプの耳栓と比べると遮音効果は弱くなってはしまいますが、圧迫感を感じることはありませんし、耳のトラブルが起こる可能性も下げることが出来ます。
プラグタイプの耳栓を長時間使用したり、毎日使ったりすることに抵抗のあるかたや、耳栓で耳の穴がかゆくなったりしてしまった方にはぜひ試してもらいたい商品です!
耳栓以外の騒音対策
耳栓を長時間つけているのが耳に悪いのは分かったけど、雑音はどうにかしたい…。何か良い方法はないの?
雑音、騒音対策を考える上で一番効果的な方法は防音室を作ること!
ただし、一部屋だけ施工したとしても安くて数十万。品質などを求めると平気で100万円以上かかるため、気軽に手を出せるものではありませんよね…。
賃貸物件では施工できない場合もあり敷居が高いので、今回は防音工事以外の対策手段をご紹介していきますね。
1、防音カーテン
外からの音が気になる場合、窓から音が入ってきてしまっている可能性があります。
部屋のカーテンを遮音カーテンに替えるだけでも音の聞こえ方がかなり改善される可能性がありますので、外からの音にお悩みの方は要チェックです。
防音カーテンは選び方に難あり?
興味はあるけど防音カーテンってどうやって選べばいいの?
残念ながら防音カーテンは明確な数値など、一目で商品の効果を判断できる要素がありませんので選び方は難しいと言えます。
防音カーテンは防音効果を出すためにカーテンの裏側に樹脂などでコーティングをする構造や、布を重ねることで厚みを出す構造があり、一般的には『コーティング < 3層構造< 4層構造』の順で防音効果が高まるとされています。
商品選びの際にはデザインと共に防音効果の出し方に注目してみましょう。
また、防音効果を上げようとするとカーテンは厚く、重くなっていきます。
『重い = 防音効果が高い』という判断もできますので、商品重量も参考にしてみてください。
重量に要注意
防音カーテンは一般的なカーテンよりも重さがあります。
カーテンレールには耐荷重があり、それを超える重さのカーテンを設置した場合はレールが破損する可能性もあります。
一般的なカーテンレールの耐荷重は5-10kgほど。
防音カーテンは1枚あたり約2.5kgほどになるものもあります。
2枚吊るすとそれだけで約5kgとなり、レールによっては耐荷重を超える場合も。
賃貸物件ではカーテンレールの破損も賠償問題になることがありますので、購入前に耐荷重はチェックしておくことをおすすめします。
2、ホワイトノイズマシン
雑音、騒音対策として近年注目を集めているのが『ホワイトノイズ』です。
ホワイトノイズというのは様々な周波数の音を同程度の音量でミックスして作られた音声のこと。
ホワイトノイズを流すことによって、雑音や騒音などの耳につく音がかき消されて気になりづらくなる『サウンドマスキング効果』を得ることが出来ます。
サウンドマスキング効果は睡眠時に騒音を軽減し睡眠の質を上げるだけではなく、集中力の向上などにも効果があります。
ホワイトノイズってどんな音?
ホワイトノイズは『ザー』や『ゴー』のような音で、よくテレビの砂嵐の音と表現されたりします。
思ったよりも耳につく音だけど、本当に効果があるの?
ホワイトノイズは『ノイズ』という言葉がつくように雑音の一種なので耳につくと感じたり、うるさいと感じる方もいるでしょう。
ホワイトノイズと一口に言っても様々な種類がありますので、YouTubeなどでいろんな種類のホワイトノイズを聴いてみてください。
その中であまり耳につかない音声を流しながら読書や勉強、ネットサーフィンなど何かしらの作業をすると、周囲の音が聞こえづらくなり集中しやすいことを実感できると思います。
ホワイトノイズを流すならホワイトノイズマシン
ホワイトノイズを再生するときにおすすめなのはホワイトノイズマシンと呼ばれるスピーカー。
ホワイトノイズの効果を最大限に引き出すためには、音がより広く拡散されることや、音量を細かく調節することが大切になります。
ホワイトノイズマシンにはこういった機能が実装されている機種が多く、更には音声が繰り返しになってしまわないように、常に新しい音声を創る独自のアルゴリズムを搭載した機種まであります。
特にスマートフォンでホワイトノイズを流しただけでも効果を感じられたという方はホワイトノイズマシンを使うことでより高い効果を実感できると思いますので、是非試してみてください。
3、ドーム型枕
カーテンを替えるのは面倒だし、ホワイトノイズは苦手…。もっと手軽な方法はないの?
とにかく手間をかけずにとりあえず騒音対策をしたいという方にはドーム型枕がおすすめ。
遮音性のある素材で作られたドームに頭だけ入れて寝るという単純な仕組みですが、遮音、遮光の効果があります。
そして以外と快適さをもたらしてくれるのが程よい安心感。
ドームの中に入っているのは頭だけですが、包まれているような安心感が眠りを深くしてくれます。
さいごに
今回は耳栓を長時間つけることによって生じる危険性と、耳栓以外の騒音対策の方法をご紹介してきました。
騒音対策は別々に使うことを想定してご紹介しましたが、防音カーテンとホワイトノイズ、ホワイトノイズとドーム型枕というように組み合わせて使うと相乗効果でより騒音軽減効果が高まります。
耳栓は快適ですが、耳のトラブルが起こってしまうと通院が必要になるだけではなく、痒みや痛み、汁が出るなど日常生活にも大きな支障が生じます。
耳のトラブルに見舞われる前に、今一度騒音対策を見直してみませんか?
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