加湿器で布団も床も濡れる!
寒く冷える時期になると寒さとともに気になり始めるのがお部屋の乾燥ですよね。
寝ている間のお肌や喉の保湿ために寝室にも加湿器をおいてみたけど、気づけば床がびちょびちょ!布団も濡れてずっしり…。なんて経験はありませんか?
びちょびちょほどではなくても、布団が湿っていたり、家具や壁、窓の結露が気になっているという方もいらっしゃるかと思います。
起きたらお肌しっとり、喉はウルウルのはずだったのに何かが違うんだけどどうして…?
加湿器にも種類があり、加湿の仕方が異なります。
種類によって使い方や置き場所を変えてみましょう
加湿器のタイプと特徴
床や布団が濡れてしまう原因を説明するために、まずは加湿器の種類から見ていきましょう!
とりあえず床が濡れちゃうときの対策だけ知りたいよ!という方は読み飛ばしてしまっても大丈夫です。
加湿器は大きく分けると加湿の仕方によって4種類に分けることが出来ます。
4種類とも部屋を加湿するという目的は同じですが、加湿の仕方や安全性などに違いがあるので、加湿器を置く場所や家庭環境によって使い分ける必要があります。
オシャレさや安さで決めたくなってしまう気持ちも分かりますが、寝室に置く加湿器の場合失敗してしまう可能性も高いので、選び方を知っておく事が大切になってきます。
スチーム式
タンクの水を加熱して蒸発させ加湿する方式です。
加熱された蒸気が出るため加湿のスピードが早く、乾燥の酷い部屋での使用に適しています。
また、一度加熱された蒸気が吹き出しているので雑菌が抑制され衛生的に使用することが出来ます。
加熱するために使用する電気量が他の方式と比べて多いのが難点。
また、吹き出し口が高温になるので小さなお子さんやペットのいる家庭で使用する際には注意が必要です。
万が一の火傷が気になる場合は他の方式を選んだほうが良いでしょう。
超音波式
2つ目は超音波式。
タンクの水を超音波による振動で霧状にすることで加湿を行う方式です。
スチーム式のように加熱しないので、火傷の心配なく使うことができますし、他の方式と比べるとお洒落でデザイン性の高い商品が多いことも魅力的です。
構造上、運転音が小さいので寝室にオススメとされていますが衛生的には弱点があります。
超音波式はタンクの水を超音波によって振動させて霧状にすることでミストを作り空気中に噴射します。
スチーム式や気化式は加熱もしくはフィルターを通過する際にある程度水分中の汚れや細菌がカットされますが、超音波式は汚れや細菌もそのまま空気中に噴射するので部屋中にばら撒いているのと変わらない状態です。
寝室はとくに密閉性の高い空間ということもありますので、出来れば超音波式は避けたいところです。
気化式
気化式はタンクの水をフィルターに染み込ませ、フィルターから水分が気化することによって加湿する方式です。
加湿の原理は濡れタオルを部屋干しするのと同じですが、ファンを搭載し風を当てることによって効率的に加湿ができるようになっているモデルが多いです。
フィルターを通した水分によって加湿をするので、超音波式よりは衛生的に加湿することができますが、一度加熱をするスチーム式よりはお手入れに気を遣う必要があります。
また、就寝時などはファンが回る音や風切り音が大きく感じる場合があります。
安全面と衛生面でバランスの取れた方式ですが、購入する場合は運転音もチェックしておきましょう。
ハイブリッド式
4つ目はハイブリッド式と呼ばれる方式です。
構造は気化式とほとんど同じでタンクの水をフィルターに染み込ませ、気化させることによって加湿をするのですが、その際にヒーターとファンで作った温風を当てることでより効率的に加湿をすることが出来ます。
気化式より効率的な加湿が可能ですが、ヒーターを搭載する分本体コストと電気代が割高のモデルが多いです。
極端に乾燥する場合でなければ、気化式のモデルでも問題ないでしょう。
布団や床が濡れてしまう理由と対策
ここからは寝室で加湿器を使ったときに布団や床が濡れてしまう理由を解説していきます。
原因になりやすい要因や、確認したいポイントをご紹介しますので、自分の加湿器や使用している環境に当てはまるものが無いか確認しながら読んでみてください。
超音波式の加湿器を使っている
布団や床、カーテンや窓が濡れてしまう原因の1つとして考えられるのは、加湿器の中でも『超音波式』の加湿器を使っていることです。
加湿器の種類の部分でも紹介しましたが、超音波式の加湿器はタンクの水を超音波による振動で霧状にすることで加湿をするので、加湿器から出ている煙のようなものは液体の状態です。
水分が気化しているのではなく、水分のまま空中を浮遊している状態。
極端ですが、状態としては布団や床に霧吹きをかけているのとほとんど同じということです。
超音波式の加湿器を使っている場合は、ミストが連続して同じ場所に当たる状況を避けることで周囲のものを濡らす可能性が減らせます。
加湿器を腰より高いくらいの位置に置いてなるべくミストが長く空中を浮遊するようにしたり、空気の揺らぎがある場所に置くことが効果的です。
必要以上に加湿をしてしまっている
部屋を必要以上に加湿してしまっていることも原因になります。
室内の湿度が高すぎることによって逃げ場をなくした水分が床や壁、窓などを濡らしてしまいます。
目につくところが濡れていればすぐに気づけますが、ベッドの脇やクローゼットの上などに置いていると気づかないうちに家具の裏側がびちょびちょなんてことも。
冬は加湿!と一辺倒になりがちですが、加湿も適度にしておくことが大切です。
寝室で使う加湿器選びのポイント
ここからは寝室で使う加湿器の選び方のポイントをご紹介していきます。
リビングで使う加湿器は安全性という点を除けば、ある程度予算やデザインだけで選んでも大きな失敗をすることはあまりないでしょう。
しかし、寝室用の場合は適当に選んでしまったがために使うのをやめてしまう場合もあります。
選ぶ際にチェックしておくべき項目を抑えて賢く加湿器選びをしましょう!
加湿し過ぎはカビの温床に!湿度センサー付きを選ぼう!
室内で快適に過ごすための湿度は40~60%。
湿度が40%を切ると肌や喉の乾燥、ドライアイなどを引き起こし、風邪やインフルエンザウイルスの活動も活発になります。
加湿器をつけているのにもかかわらず40%を切るような場合は、加湿器のパワーが足りていない証拠。
部屋が広い場合などは特に加湿しきれないことがありますので、よりパワフルな加湿器に替えるか複数台置くことも検討したほうがいいでしょう。
逆に60%を超える場合は加湿をし過ぎ。
お肌のためにも加湿はバッチリしないとね!
健康や美容のためにどんどん加湿したくなる気持ちも分かりますが、湿度が60%を超えてくると今度はカビやダニが繁殖しやすい環境に…。
特に寝室は湿気がこもりやすい環境になっている場合が多いので特に注意が必要です。
せっかく健康のためにしていることでカビやダニだらけの寝室を作りたくはないですよね。
自分で湿度のチェックができなくなる就寝中に自動調節のついていない加湿器を使うと、夜から朝までひたすら加湿に次ぐ加湿。
適度な加湿になっていないのは明らかです。
適度な加湿をするためにも寝室用の加湿器には『湿度センサー』付きのモデルを選びましょう。
自動調節機能付きの加湿器なら湿度の高さに応じて自動で加湿量を調節してくれるので就寝中でも安心して使用することができます。
加湿器って意外とうるさい?運転音量をカタログでチェックしよう!
寝室用の加湿器を選ぶ際に気を付けたいポイントの二つ目は運転音。
日中はあまり気にならないかもしれませんが、加湿器も運転中は音を発しているので就寝時につけていると意外と気になるもの。
寝つきの良い方はあまり気にならないかもしれませんが、就寝時の雑音で眠りが浅くなってしまい睡眠の質を下げてしまう可能性があります。
健康のために加湿器を置いたのに寝不足になったら本末転倒だね…。
就寝中も加湿をしておきたい方は、購入前に運転音の大きさもチェックしておきましょう!
『加湿器 寝室』などのキーワードで検索をすると「おススメ商品はこれ!」と宣伝をしておきながら、「運転音は口コミをチェックしてね」と書いてあるWebページが結構出てきます…。
おススメしておきながら「口コミをチェックしてね」ってよく分からないよ
口コミもある程度参考にはできるかもしれませんが、加湿器の運転音は商品のカタログページを見ればちゃんと記載されていますので、信用できる数字で選びましょう!
カタログに運転音が記載されていない商品も数多くありますが、寝室用の場合は質の高い睡眠を維持するためにも運転音は重要なポイント!
運転音がカタログに記載されているモデルを選ぶのが確実です。
ちなみに良質な睡眠を取るためには睡眠環境の雑音は『40db(デシベル)』以下であることが望ましいとされています。
40dbを超える雑音は睡眠を妨害する要因になりえますので、40dbを超えないことを前提になるべく運転音の小さい加湿器を選ぶというのを1つの目安にしてみてください。
寝室用におすすめの加湿器はこれ!
ここまでのポイントを踏まえて寝室用としておすすめ出来るモデルをいくつかピックアップしておきますので選ぶ際の参考にしてみてください。
パナソニック FE-KXU07シリーズ
『FE-KXU07』シリーズはパナソニックが発売している気化式の加湿器です。
気化式ですが、最小運転音は『15db』と睡眠を妨害する雑音レベル『40db』の半分以下という静音性です。
気化式なので、吹き出し口が熱くならずお子様やペットがいる家庭でも安心!
また、おやすみモードの時には操作部の表示の明るさも自動で控えめになるなど、かゆいところに手が届く仕様はさすがPanasonicといったところですね。
おまかせモードでの運転時には自動で約60%の湿度を目安に運転してくれるので、加湿し過ぎになる心配もありません。
また、パナソニック独自の『ナノイー』を加湿に加えて空気中に放出。
ナノイーはアレル物質やウイルスの活動を抑えたり、肌や髪をコーティングすることで美肌や美髪効果が期待できるイオンなので、加湿だけではなく美容にもいいことが出来ちゃう加湿器となっています
木造20畳までカバーしているので大きめの寝室でも十分に活躍してくれる1台です。
デザインもシンプルでインテリアにも馴染む外観ということもあり、特にこだわりが無ければこの加湿器は一押しです。
もう悩みたくない!という方にはこの加湿器がオススメです。
ダイニチ HD-RX900Aシリーズ
『HD-RX900A』シリーズはダイニチが販売している温風気化式(ハイブリッド式)の加湿器。
温風気化式は気化式と比較すると電気代が割高になりますが、このシリーズはなんと湿度に応じて『気化式運転』と『温風気化式運転』を自動で切り替えてくれます。
湿度が低いうちは温風気化式で効率的に加湿し、湿度が上がってきたら気化式に切り替えて電気代の無駄を抑えてくれます。
帰宅直後などに一気に加湿したいときなどにも重宝します。
また、湿度の設定を50、60、70%の3段階で設定できるのもこのモデルの魅力。
タンクやトレイ、フィルターは抗菌加工なので、衛生面も安心です。
適用畳数は木造14.5畳ですが、もう少し値段を抑えたい方には5畳用や8畳用など、適用畳数を抑えた低価格モデルも用意されています。
シャープ HV-P75シリーズ
『HV-P75』シリーズはシャープが販売している温風気化式(ハイブリッド式)の加湿器です。
この加湿器の給水方法は2通り。
多くの加湿器と同様に給水タンクにたっぷり水を入れる給水方法に加え、自分が扱いなれているポットやボトルを使って本体上部から給水する方式もあるので重たいタンクを持ち運びしなくても給水が可能です。
給水のたびに重たいタンクを持ち運びしなくていいのは地味に助かるかも!
そしてSHARPといえば『プラズマクラスター』でしょう。
プラズマクラスターは空気中を浮遊しているカビ菌の除菌やウイルスの作用を抑える効果、静電気を抑えるシャープ独自の空気清浄技術で、エアコンや空気清浄機に搭載されていますよね。
そのプラズマクラスターがこの加湿器には搭載されているので、加湿と同時に空気の清浄まで出来ちゃいます。
加湿器で冬場に気になる静電気まで抑えることが出来るのはうれしいですね。
適用畳数は12.5畳、最小運転音量は23dbです。
まとめ
いかがでしたか?
寝室用の加湿器は静かさで超音波式がオススメされていることが多いですが、カビ菌や細菌をそのまま空気中に巻き上げ、一晩中それを浴びている可能性があると考えるとあまり気持ちのいいものではありませんよね。
衛生面を考えると静音設計の気化式やハイブリッド式を選ぶ方がよいでしょう。
加湿方式や適用畳数、運転音量などいろいろなことを加味しなければいけないので、加湿器選びは面倒だと感じる方もいると思います。
今回紹介した商品はどれも安定感のある商品ばかりなので加湿器を選ぶ際の基準にしていただけたらと思います。